リズム感がある人とない人は何が違う?リズム感を鍛える方法(おすすめアプリも紹介)
2020.04.08
- カラオケでいつもリズムがわからなくなる…
- もしかして、私ってリズム感が悪い…?
- リズム感はどうやったら良くなるの?
本記事では、こうしたリズム感に関するお悩みにお答えします。
カラオケで歌っていて、気がつくとカラオケ音源のリズムから外れてしまう方は、リズム感を鍛えることが必要です。リズム感がないと、テンポをうまくコントロールできなかったり、ベストなタイミングで適切な高さで声を出せなかったりします。
リズム感がある人とない人の違いやリズム感を鍛える方法を解説しますので、リズム感を身につけたい方は一緒に練習していきましょう。
リズム感とは
リズム感とは、その名のとおり「リズムを感じる能力」のことです。曲のテンポに合わせて、正しくリズムを取ることをリズム感がある/ないと言ったりします。
一定のリズムを刻むだけではなく、リズムに合わせて声を出したり足踏みしたりするのにも必要な能力なので、歌や楽器、ダンスなど、さまざまなジャンルで欠かせません。耳でタイミングがわかるだけではリズム感があるとは言い切れないので、耳で聴いたうえで、ベストなタイミングで身体をコントロールできるかがカギとなります。
リズム感がある人は、一定のテンポの中で、さまざまなリズムのパターンを奏でることも可能です。たとえばリズム感がある人は、表拍だけではなく、裏拍を取るのも得意だったりします。表拍・裏拍については後述しますが、表だけでなく、「裏」を感じる練習もリズム感を鍛えるのに効果的です。
- 耳で聴いてベストなタイミングで身体をコントロールする
- 表拍だけでなく裏拍も取る練習をする
リズム感がある人、ない人の違いは?
それでは、リズム感がある人とない人には、どのような違いがあるのか詳しくみていきましょう。
リズム感がある人の特徴
リズム感がある人は、どのタイミングでどの音が来るのかぴったり当たります。たとえば、メトロノームのカチッカチッがどのタイミングで鳴るのか、針を見なくて当たるのです。そのため、曲を覚えてしまえば、ベストなタイミングで音を出せます。覚えるのが早く、精度が高いのも特徴です。
たとえば、ポップスやロックの楽曲でリズムを主に刻むのはドラムですが、リズム感のある人は、リズム隊であるドラムの音が小さかったり、そもそも鳴っていなかったりしても安定してリズムを刻めます。弾き語りのようにリズムを捉えにくい音楽でも、問題なく歌いだしのタイミングがわかるのです。
リズム感がない人の特徴
リズム感がない原因はさまざまですが、「自分の歌や演奏に余裕がない」「周りで鳴っている音が聴こえていない」「きちんと音を覚えきれていない」といったケースが多いです。リズムを取るのが苦手でも、演奏に余裕が出てきたり、周りの音にしっかり耳を傾けるようにしたり、きちんと音を覚えたりすれば、本来のリズム感を取り戻せる可能性があります。
リズム感がない人は、音の余韻に意識がいってしまい、リズムがズレてしまうのもひとつの特徴です。
たとえば、「ドン(1)・ドン(2)・ドン(3)・ドン(4)」の4拍子の場合、「ドン」を1拍として刻みます。ところが、「ン」が2拍目まで差し掛かってしまうと、1拍がどんどんズレてしまいます。「ドン」から次の「ドン」までの間隔を正しくつかめないと、リズムを正しく刻めません。
また、一定のテンポでリズムを刻む感覚もリズム感には必要です。最初にリズムが合っていても、途中で速くなったり遅くなったりする場合は、リズム感が良いとは言えないでしょう。音楽用語で、リズムが「走る(速くなる)」「モタる(遅れる)」と呼んだりします。「前ノリ」や「後ノリ」というように、あえてリズムを取るタイミングを前後にずらすテクニックもあるのですが、それはテンポを一定に保つことが前提です。
リズムが合っていると思っていても、録音した自分の歌を聴くと、リズムが大きくズレている場合があるため、まずは自分の歌を録音して、リズムのズレを確認しましょう。カラオケの採点機能でリズムの項目の点数が高い方も、あえて音程バーや色が変わる歌詞テロップに頼らずに一度チャレンジしてみてください。そうすると、自分の本来のリズム感をチェックできますよ。
リズム感を鍛える方法
リズム感は、リズムを刻みながら曲を何度も聴くことで、レベルアップできます。ただし、リズムのズレ方の把握と、メトロノームを使った練習は必要でしょう。
また、正しいリズム感を身につけるためには、表拍だけではなく、裏拍をつかむことも大切です。裏拍とは、「1・2・3・4・」の「・」の部分の音で、表拍と交互にきます。
裏拍を意識できていないと、表拍を刻んでから、どれくらい経てば裏拍のタイミングがくるのかがわかりません。特に、ゆっくりのテンポだと、表拍から裏拍までの間隔が長いため、裏拍を刻めていないときのズレが顕著に表れます。
それでは、メトロノームを使ったリズム感を身につける方法を詳しくみていきましょう。
(1)表拍を取る
メトロノーム(デジタル)の「ピッ」の音のタイミングが表拍です。「ピッ」に合わせて、「1・2・3・4・」と数字を数えましょう。手拍子やフィンガースナップ(指鳴らし/指パッチン)、体で「1・2・3・4・」とリズムを取るとリズム感が身につきやすいです。ほかにも、マラカスやカスタネットなど音が鳴る楽器を使う方法もあります(100均一でも買えるのでおすすめ)。
「左右にステップを踏む」のもおすすめの練習方法です。足を左右に動かすと意識が足の方に持っていかれるので、声を出すと同時になると難しいですが、リズム感を鍛える練習になります。手拍子だと途中でタイミングがわからなくなると止まりがちですが、足は手に比べて比較的止まりにくいために、リズムを取ることに慣れないうちはぜひ左右にステップを踏みながら練習をしてみてください。
(2)裏拍を取る
「1・2・3・4・」の「・」の部分で「ウン」と言ってみましょう。「ウン」が裏拍にあたります。手拍子で「1・2・3・4・」とリズムを取りながら、裏拍の部分で「ウン」と言ってみましょう。「1(ウン)2(ウン)3(ウン)4(ウン)」という感じです。最初から裏拍だけ取るのは難しいので、表拍と一緒に取る練習からしていきましょう。
それができたら、メトロノームに合わせて、「ウン」のタイミングで手拍子をしましょう。表拍の「1・2・3・4・」は、「ワンツースリーフォー」と声に出してリズムを取ります。「ワン(手拍子)ツー(手拍子)スリー(手拍子)フォー(手拍子)」という感じです。
(3)手拍子だけで裏拍を取る
次に、表拍のカウントをなくして、裏拍だけを手拍子で取りましょう。表拍とセットだと裏拍は取りやすいですが、メトロノームがなっていない「間(ま)」=「裏拍を取る」となると難しくなります。足で表拍を取りながら裏拍を手拍子するなど、体全体を使ってリズムを取ってみてください。
ここまでマスターできれば、裏拍をある程度捉えられるようになっているはずです。テンポを速めたり遅くしたりして、さまざまなリズムを正確に刻めるようになりましょう。
また、上記の練習はあくまでもタイミングを理解する(点で捉える)方法であって、本物の「リズムが良い」とは流れの中で理解する(円で捉える)能力が必要になります。タイミングがズレなくなったら、指で円を描きながら練習してみましょう。リズムは点ではなく円のように線で連続的につながっているので、指で円を描きながらリズムを取ってみてくださいね。
一回、指で円を描くのを「1」とし、1小節の間に「1・2・3・4・」と4回、円を描きます。円を描く起点は上からでも下からでも構いません。リズムを線で感じられるように練習してみてください。
リズム感のトレーニングにおすすめのアプリ
リズム感のトレーニングには、メトロノームアプリとリズム感を鍛えるアプリが便利です。それぞれ、おすすめのアプリをご紹介します。
メトロノームアプリ
どちらもシンプルなメトロノームアプリです。拍子の指示が出るため、リズム感がない人でもリズムを刻みやすいでしょう。自由にテンポを調節できて、これだけでリズム感トレーニングができます。
iOS:メトロノーム
Android:メトロノームのビート
リズム練習アプリ
「The Rhythm Trainer 」は、表示される音符に合わせてタップすることで、リズム感を鍛えられるアプリです。やってみると意外と難しいのですが、自分がどれだけリズム感が身についているかわかります。
「Rhythm Trainer」は、リズムを耳で聴きながらタップしてリズム感を鍛えるアプリです。シンセサイザーやデジタルピアノなどをお持ちの方は、USBでスマホに接続して実際に音を鳴らして練習することも可能です。
Android:Rhythm Trainer
おわりに:リズム感を鍛えて正しいタイミングで発声しよう
リズム感を鍛えることで、いつどのタイミングで音を出せばいいのかがわかります。リズム感がないと、音感があっても正しいタイミングで音を出せません。逆に、リズム感がつくと音感(音の出だしの正確性)が良くなります。
まずは歌を録音してみて、自分のタイミングがズレていないかチェックしましょう。毎日5分でもいいので(アプリを使いながらでも)リズム練習を続けて、リズム感を鍛えてくださいね。